未処置根管
投稿日:2017年5月31日
カテゴリ:治療
根管治療は、常々書いている様にとても繊細なものです。
そしてそれを肉眼で見ながら行うことがいかに難しいことかもお伝えしている通りです。
根管というのは、いわゆる”神経が通っている管”のことです。
歯の種類(場所)によって大体の根管の数というのは決まっているとされています。
前歯であれば1本、大きな奥歯であれば3本などなど…。
しかしこれはあくまで参考程度と考え、他にも根管があるのではないかと疑うことが大事になります。
見落として触ることが出来なかった根管が存在するとそこが原因の症状が出ることも多々あるからです。
この歯は他院で行った根管治療の後に痛みが残ったので当院で再根管治療を行ったケースです。
下の方に根管の入り口が2つあるのがわかると思います。
これくらいであれば肉眼でも十分確認可能なのですが、原因となった根管はそこではなく、その真ん中にありました。
いわゆるMM(Middle Mesial)という根管。
意外に存在することが多いです。
このスペースにバクテリアが入り込んで汚れている状態のまま被せ物が入っていたので症状が残ってしまったのですね。
いかに拡大視野が根管治療にとって必要かが理解してもらえるかと思います。
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