根尖孔の扱い

投稿日:2017年3月23日

カテゴリ:治療

再根管治療、もしくは再々根管治療のケースで問題になってくるのが、オリジナルの根管の形態が保存されているかどうか…。

しかし、大抵の場合はオリジナルの根管の形態は壊れています。

では何故、オリジナルの根管の形態の保存が大事なのでしょうか。

根管はほとんどの場合は単純な形をしておらず、複雑なカーブの連続であったり、蜘蛛の巣のように入り組んだ形態になっていたりします。

そのカーブの形態に追従できずに器具を使って拡大していくと、オリジナルの根尖孔(神経が出ていく根の先の孔)と違う場所に穴を開けてしまうことがあるのです。

歯の周りには”歯根膜”という組織があり、人体の中でも最も敏感な組織の一つではないかと思います。

オリジナルの根尖孔と違うところに穴を開ける、もしくはオリジナルの根尖孔であっても拡大しすぎると歯根膜を傷つけることになります。

これではどんなに根管治療を繰り返しても症状を取りきれないことも考えられます。