NBM

先日、少しお話で出したNBM(Narrative Based Medicine)について。

一般的に治療方針を決めるのはEBM(Evidence Based Medicine)と言われる「根拠に基づく治療」ですが、NBMとは「物語に基づく治療」と訳されます。

では、「物語」とはどういうことでしょうか。

医師は、患者さんそれぞれが経験してきた病気の背景や周囲の環境（人間関係や仕事環境など）などを理解し、患者さんが抱えている問題を一緒に考えアプローチして行く必要があります。

つまり、患者さんがそれまで経験してきた全てのことが「物語」として捉えることができます。

その「物語」に基づいて治療方針を決めるのがNBMであり、主に医学的根拠に基づいて治療方針を決めるEBMとは考え方が少し異なります。

ただし、NBMの考え方がEBM全く無視しているわけではなく、あくまでも「主に」重視しているところが異なるということです。