神経を抜いた歯で、痛みを感じるときがあるのはなぜか

投稿日:2015年5月14日

カテゴリ:治療

こんにちは、歯科医師の加藤陽一郎です。

みなさんは、神経の処置をした歯でも後々痛みがでることがあるのをご存知でしょうか?

基本的に神経を抜いた歯というのは、虫歯になっても痛みやしみるといった症状は出ませんよね。ただし、虫歯や他の原因で歯の中の感染が進んでくると歯が浮いたような感じや、咬んだとき、触れたときに痛みが出ることがあります。

これはなぜでしょう。

まず、知って頂きたいのは、歯の痛みを感じるセンサーは実は二つあるということです。

一つは皆さんが一般的に想像するいわゆる”歯の神経”、歯髄です。もう一つは、歯と顎の骨の間にある歯根膜といわれるクッション材のような組織です。

歯の神経を抜いても歯根膜は残っているので、感染が根の外に及んだときや、噛み合わせが変化して強く当たり始めると、歯根膜が圧迫されることで痛みが出ることがあるのです。